浄土真宗本願寺派 教念寺
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仏教コラム
 第128話 人の一生は
 この地で開教して20数年が経ちました。自分の子どもの年齢とさほど変わらない時にこの教念寺の歴史がスタートしました。
 「門徒」といわれる人は一人もおらず、明日の糧のあては何もないスタートです。当時は坊守もいなかったのでゼロ以下の出発点であったかもしれません。
 しかし、なぜ今日まで歩んでくることができたのか。それはたったひとつの思いなのです。「あなたからお念仏の導きをいただけてよかった。あなたに遇ってよかった」という方が今もどこかで待っていてくださるに違いない。そして、その方にお遭いしてがっかりさせないように日々精進すること、これが私が私に課したことでした。
 その出遭いは明日かもしれないし、30年後かもしれません。その思いを抱きながら歩むうちに多くの方々に共感していただき力強くなってきたことは感謝してもしきれないことです。

「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。
こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。
勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。
おのれを責めて人をせむるな。
及ばざるは過ぎたるよりまされり。」

 徳川家康の遺訓です。これを標榜したことはありませんでしたが含蓄のあることばです。
 今、ここに立っていることの由縁を説明できる人生を歩ませていただいていることに感謝いたします。そのことを荘厳していただいている御縁に重ねて感謝いたします。
 そして、まだ遇わぬ念仏者が親鸞聖人が遣わした化身であることに思いを馳せながらお念仏の日々を重ねたいと思います。