浄土真宗本願寺派 教念寺
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  第69話 匿名さん


 坊守の集まりがありました。

 話題の一つに、最近匿名の電話が増えてきていて対応に困る、という事があげられていました。実は、うちにはかなり匿名の電話があります。

「そんな所で寺の活動なんかするな」というものから、
「若いくせに、何が生意気に仏事相談だ」というものまで。

 そう、仏事相談承ります、と電話帳に載せているために、匿名の電話はかなりあるのです。実際の電話の、半分は仏事相談ですが、もう半分は困り事相談です。

 仏事相談のほとんどは、お布施の額と、家族間での仏事に対する意見の相違に、第三者の意見を聞いてみようというものです。

 お布施の額は、宗派宗旨、また、その施主さんとお寺さんのお付き合いによっても違ってきますから、ご自分のお寺さんに聞いてみた方がいいですよ、と申し上げます。すると「実は、○年にお世話になった○○です」とおっしゃる方もあります。

 中には、相談にのるうちに、お参りをしてほしい、となり、しばらくしてからお名前や連絡先を教えていただける、という方あります。

「また話を聞いてもらってもいいですか?」という方に、さしさわりなければお名前だけでも教えて欲しいと申し上げると、ほとんどの方がお答えくださいます。が、それが本当のお名前かどうかはわかりません。

 とりあえずの佐藤さんだったり、一応鈴木さんだったりするわけです。

 匿名の人の電話には受け答えをしない、というのも一つの方法ですが、仏事相談をしている以上、匿名の電話も受け入れねばなりません。

 困り事相談は、ほとんどの方が話すうちに、ご自分で答えをみつけられるので、私がアドバイスをすることはないのです。が、それでも相談にのる側として、呼びかける時に、たとえそれが本当のお名前でないとしても、何らかのお名前でお呼びする方が相談にのりやすいというのも事実です。

 名前って大事です。だってもし、阿弥陀さんにお名前がなかったら、どうお呼びしたらよいのでしょう。どう手を合わせたらよいのでしょう。 話を聞いて欲しい時、その人の名前を何度も何度も呼ぶものね。

 名前って大事です。