浄土真宗本願寺派 教念寺
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  第159話 和顔愛語の真似事でも

 母のデイサービスの施設から、認知症サポーター養成講座へのお誘いがありました。
 認知症について、偏見のない正しい知識を持ち、認知症の人もその家族も穏やかに暮らす事ができる為の応援団です。
 1時間半程の『概論』の講座でしたが、認知症のご両親の介護を経験されたケアマネジャーの話などは特に、心の琴線に触れるものでした。
 頂いた冊子は、全国キャラバンメイトという認知症サポーターのネットワークから出している教材と市から出している認知症ケアガイドブック。どちらも見やすくわかりやすい編集です(教念寺新報編集部員としてドキッとしたりハッとしたり!)。その中で、目が釘付けになったのは『認知症の人への対応』というガイドラインです。
 驚かせない、急がせない、自尊心を傷つけない、という3つの基本姿勢に対しての7つの対応ポイント。まずは見守る、余裕を持って対応する、などある中に『相手に目線を合わせて優しい口調で』と、あります。
 7つのポイント、そして中でもこれは、認知症でなくても、老若男女を問わず、小さな子から高齢者まで、皆んなそうして欲しい事ではないか!と思いました。まさに『和顔愛語(わげんあいご)』の事です。
 その言葉は今年、本山の御影堂門脇にも、大谷本廟にも掲げられ、大谷本廟でのお彼岸の花文字もそうでしたし、今年になってから何回も見ているのに、私自身が言葉として認識していませんでした(私の目のいい加減さと言ったら!)。
  ああ、これね
  うん、知ってる
  聞いたことある
  わかってるよ
  何を今更
 心の何処かに、そんな気持ちがなかったろうか。思えば少し前に、ご門主も御親教の中に自らへは『小欲知足』であり、他者へは『和顔愛語』をと説いていらっしゃったのに。
 きっときっと、親鸞さまや恵信尼さま、蓮如さまも、『和顔愛語』で門徒さんに、家族に、周りの人に、接してらっしゃったのではないだろうか。
 有難い事に、ご門主は、仏さまの真似事でもよいと仰っておられました。真実のみ教えに導かれていれば、そのように志して生きる人間に育てられるという事だと仰っておられました。
 誰にでも簡単に、いつでも出来る布施行であるのに、その『真似事』すら出来ていない私だなぁ、と、只今反省中であります。