浄土真宗本願寺派 教念寺
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 第18回 六道について

  今日は六道について勉強しよう。仏教では衆生(さまざまな生き物)は6つの世界を生まれ変わり死に変わり(輪廻)していると説いているよ。で、この6つの世界を「六道」っていうんだ。

  下の方から見ていこうか。まず「地獄」。うそをついたり泥棒したり、悪いことをした人が落ちる世界。恐ろしい鬼が住んでいて、さまざまな方法で罪人たちを苦しめる。のこぎりで切り刻まれたり、グラグラ煮え立った鍋に放り込まれたり、体の中に煮え立つ銅を流し込まれたり、それはそれはありとあらゆる苦しみに満ちた世界だよ。ここでは一度死んでも、風が吹くと体がよみがえる。そしていつまでも苦しみを受け続けなきゃならないんだ。

  次に「餓鬼」。食べられる物に制限があったり、水を飲むことを禁じられてたりして、いつも飢え、満たされない世界だよ。いろんな姿の餓鬼がいるんだけど、ある人は「身長が数キロあって口が針の穴ほどしかない」んだって。これじゃどんなに食べてもお腹はふくれないよね。

  3つ目が「畜生」。牛・馬・豚・鶏・犬・羊などの人間に飼われている家畜や、その他の動物の世界。食いたきゃ食う・飲みたきゃ飲む・寝たきゃ寝るって感じで、本能のままに行動する人や、理性のかけらもなく貪り、ろくに勉強もしない人・・・そんな人が畜生の世界に生まれ、苦しみを受けることになるよ。
  ここまでは、だれもが行きたくない嫌な場所。だから三つの悪い道と書いて「三悪道」というよ。

  4つ目の世界は「修羅」。毎日毎日、戦いを繰り広げる世界で、戦争が絶えることがない。この世界の人はいつも怒ってて、相手の弱点を探しながら全身全霊をかけて戦ってる。勝つことに異常にこだわり、人を蹴落としてでも勝ちをおさめようとする。そんな恐ろしい世界だよ。

  5つ目に、みんなが住んでいる「人間」の世界。欲しい物もある程度手に入るし、そこそこ幸せなように見える。でも実際は生老病死など多くの苦しみを抱えてて、社会のルールや人間関係などさまざまな足かせもある。我慢しながら生きていかなければならない、案外大変な世界だ。

  最後に、「天上」。欲しい物は何でも手に入れられる世界。なんか「極楽浄土」に似てるけど、でも天上界の人には死があって、死ねば他の世界に生まれ変わらなければならないんだ。その時は、今までいい思いをした分、地獄に落された人々の何倍も苦しい思いをしなければならないっていう、なんだかここも大変だね。

  さて、これら6つの世界を生まれ変わり死に変わりすることを「六道輪廻」と言うよ。ただそれは死後のことばかりでなく、今生きているぼくたちの生き様そのものが六道輪廻を繰り返していることに注意してほしいな。人をだまして物を盗んだのがばれて苦しい思いをしたり(地獄)、物を買っても満足できずにまた他のものが欲しくなったり(餓鬼)、本能のままに振舞ってみたり(畜生)、学校の成績や評価などでいつもだれかと競ってたり(修羅)、ちょっとうまくいくと調子にのって幸せな気分にひたったり(天上)、ところが大失敗をして、会社が倒産して落ち込んでみたり(地獄)・・・って、こんな具合にね。

  この六道は迷いの世界さ。お釈迦様は生まれてすぐに7歩歩かれたよね。これはもちろん後の世の作り話なんだけど、7歩っていうのは、お釈迦様が「6つの迷いの世界を超えて悟りの世界に至った」ことを表してる。迷いの世界、輪廻を超える道が仏教の道なんだ。