触るなキケン

　少し前に、私はものすごく怒りました。私は比較的『怒り』と『物欲』のコントロールができる方です（注：あくまで個人の感想です）。ですが、怒る時は爆弾を落としたようになりますから『触るなキケン』となります。
　そうです、怒っている人は危険ですから、近寄らないのが一番ですね。ご機嫌取ったりとかは確実に逆効果です。
　お釈迦様が、『怒り』を煩悩の中でも三毒と仰ったのがよくわかります。『三毒』とは貪欲・瞋恚（怒り）・愚痴ですから、やれやれ、私を構成してるものだなーと思ってしまいます。
　怒りというのは、不当な扱いや理不尽な言動にさらされた時起こりますが、この感情は、私たちの祖先が人間になる前からあったそうです。恐怖が危険を知らせてくれるように、怒りは不当な物事の存在を知らせてくれます。もうこれ以上は耐えられないという、脳からのメッセージなのです。
　怒った時ってどうですか？心拍数が上がり、呼吸が荒くなり、汗をかく事もあります。エネルギーを節約するために消化は遅くなり（怒っているとお腹がすきません）、手足の隅々に血液を送るために血管も広がりますから、怒ってる人は赤鬼さんになっちゃうんですね。実はこれは「闘争・逃走本能」でもあり、これが作動することで対応する力が湧くのです。怒りは、人類の祖先が厳しい大自然の中で生き抜く為に必要だったのですね。
　少し前から、企業などでも人材育成として怒りやイライラのコントロールをする『アンガーマネジメント』研修があるそうです。
　よくよく考えてみると、お釈迦さまの仰る通り、世の中は思い通りにならないことだらけで、それにとらわれているほど人生は長くはないのです。
　怒りは相手だけでなく、確実に自分も傷つけます。諸刃の剣と言ってもいいと思います。怒りやすい人にはその事を少しでも考えて欲しいなぁと思います。
　怒りは心身を酸化させるのだと思います。仏さまから頂いた命を自分で傷つけるのは、やはり良くないですよね。今回怒った私は、数時間微熱が出ました。きっと五歳位老けたなー、失敗したな、と思っています。某テレビドラマの女医みちこは失敗しないのになぁ、トホホ。