ザ・還暦
坊守の苦手な事ってなぁに?と門徒さんにきかれました。
一言で言うなら…女らしい事!
今はあまり女らしくとか男らしくとか言われなくなりましたが、私は女らしくなるように、と、相当両親や祖父母からお叱りを受けながら育ちました(笑)
中学まで日舞やピアノも好きで習っていましたが、日舞は男踊りの方が性に合っていましたし、習い事で一番楽しかったのは高校時代の合気道かもしれません。
先日、高校時代の還暦同窓会がありました。理数系クラスの為に学年に1クラスしかなく、2年・3年と同じクラスでしたから、クラスのまとまりがありました。男女差が4対1でしたから、よく、女子がモテモテだね、とか言われますが、実際の所は少ない女子が『漢』になっていくのです(それでもマドンナちゃんはいました!)。
そして又、私の仕事自体が、女性らしさよりも体力と専門職としてのスキルを求められた事もあったのでしょう。四十年ぶりに会ったクラスメートの中には「えっ⁈結婚できたの⁈子どもいるんかー、マジかー」という反応の人がいましたし、「看護師辞めたのもびっくりしたけどお寺の奥さんて、何それ、全然合わない」と目を丸くされたり(笑)
かくしてそこで、世間一般の「お寺の奥さん」のイメージが、自分と相当のズレがあると気付いたわけです。更にいえば、宗旨別には浄土真宗の奥さんは、他宗より活躍できる環境が整っていると話しました。
それでも過去何回かやっているクラス会において、お盆やお彼岸を避けてくれる配慮は有難く思っていましたが、皆両親を見送る年代となり、自然とそのあたりは避けて開催しようとなってきているのだと思いました。
高校時代にヤンチャだった男子が町内会の催しのお役目をやっていたり、娘自慢をする姿は微笑ましく、あと何年かしたら、皆んな仕事の話はなくなって、薬自慢や孫自慢になるんだろうなぁと思いました。
私達が子どもの頃よりも、今の還暦って若々しいよね、と話していましたが、多分、今の子ども達から見たら、私達も相当な爺婆ですよ。あの場では言いませんでしたが!