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気付いたら300号!

 先日、国立博物館で展示の高御座と御帳台の展示を観る事ができました。上皇陛下と今上天皇陛下のご即位と、一生のうちに2回も時代の節目にあわせて頂けた事は大変幸せな事だと思います。
 上皇陛下ご即位の時はまだ独身でした。当時の職場に医師で神職のスタッフがいました。今ならネットで調べられますが、当時はそうはいきません。ご即位の装束や祭事の事、高御座の話など、いろいろと教えてくれた事を懐かしく思い出しました。ただ、若さゆえにその話を半分も理解していなかったように思います。そんな私が、30年後に高御座を観に行くご縁が整うとはなぁ、と、なんとも不思議な気がしました。
 若さと言えば、若さゆえにできたひとつが『教念寺新報』(教念寺の寺報)だと思います。
 始まりは、一枚の行事案内でした。当時は住職が手書きをコピーして門徒さんに配っていました。封筒には手書きで住所とお名前を書いていました。
 どうせ案内をするなら、そこに仏教コラムを入れようか、となりました。それから暫くして、だったら新聞にしようよ、と、昭和の小学校のガリ版学級新聞のノリで始まりました。
 手書きとはいかないから、と、ワープロを買って、文もイラストも切り貼りして新聞にしました。授乳をしながらワープロ打ち込みをしていたのを、母に諭された事もありました。
 段々にページ数が増え、坊守日記の配分も1ページ分貰える事となりました。隔月から毎月の発行となり、パソコン導入や発行部数の増加に伴い、門徒さんが編集や発送を手伝ってくださるようになりました。
 教念寺新報を、もし1号から積んでみたらホームセンターなどで見かけるコピー用紙、4冊分くらいの高さだと思います。
 でも、私の中ではもっともっと高さがあるように感じます。それは沢山の人が介してくださる事で、編集や発送が『作業』ではなくなっているから、そして毎号辛抱強く読んでくださる方々がいてくださるからだ、と思います。
 平成の時代にスタートした教念寺新報が、令和にどうなっていくのか、時に厳しく、基本は暖かく見守って頂きたいと思っています。
 新しいページを一緒に作ってください。

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